肝臓病
肝臓の病気は、ほとんど自覚症状がない!?
肝臓は「沈黙の臓器」と言われることがあるくらい、病気を発症しても自覚症状がほとんどありません。もし自覚症状が出てきたとすれば、それは既にかなり悪化している可能性があります。
そのため、健康診断や人間ドックを定期的に受け、肝機能をチェックして下さい。日本ではウイルス肝炎が多いのですが、最近ではアルコール性肝障害が増えています。
よくある肝臓病
ウイルス肝炎
ウイルス肝炎は、A型からE型までの5種類に分類することができます。その中でもA型肝炎とE型肝炎は飲食物から、B型肝炎とC型肝炎とD型肝炎は血液や性行為などによって感染します。
アルコール性肝障害
多量のアルコールを飲み続けていると、肝臓の分解能力を超えて負担がかかるようになり、脂肪肝や肝炎といった病気を引き起こします。
いずれも自覚症状はほとんどないため、発見時には既に進行して肝硬変になってしまっていることも珍しくありません。
脂肪肝
中性脂肪が肝臓に過剰に貯まると脂肪肝になります。肥満や食生活の乱れ、運動不足で起こることが多いのですが、アルコールの飲み過ぎによって発症する「アルコール性脂肪肝」というのもあります。
肝硬変
原因としては、肝臓に炎症が起きると、肝臓の細胞が破壊されて線維に置き換わり、それが進行していくと、だんだん肝機能が低下していって最終的に肝硬変となります。
B型肝炎かC型肝炎によるものが多いのですが、最近では、アルコール性や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)によるものが増えてきております。
肝がん
肝臓のがんです。進行していてもなかなか症状がでないことが多く、注意が必要です。肝硬変の肝臓から発症することが多く、ウイルス肝炎やアルコール性やNASHが原因のこともあります。
専門医による治療
日本肝臓学会専門医を取得しております。これまでの経験なども活かして、適切な診断、治療を行ってまいりますが
必要に応じて大きな病院をご紹介させていただきます。
こんな方は、特にご注意ください
- ほぼ毎日お酒を飲んでいる
- 健康診断や人間ドックで肝臓の数値に異常が現れた
- 親族に肝臓病になった人がいる
- 1989年以前に輸血されたことがある
- 刺青をしている
C型肝炎について
感染経路
- 感染している人の血液を用いた輸血などを行った場合
- 汚染された注射器による医療行為や、覚せい剤を打つなど注射器を使いまわした場合
- 肝炎ウイルス陽性の血液を傷のある手で触ったり、針刺し事故を起こした場合
- 十分に消毒されていない器具を使って入れ墨やピアスの穴をあけた場合
*1989年にC型肝炎ウイルスが発見されてからは医療行為で感染することはまずありません。
検査方法
肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査で簡単に調べることができます。
治療方法
C型肝炎の治療方法は、抗ウイルス療法が主になります。現在は内服薬による治療ができるようになっています。